ツンデレ初体験

鏡川漁協様が行われている「アユ釣り甲子園」にウチのクラブ員を連れて行き、ついでに私も友釣り初体験させてもらいました。

実は、鮎釣り、敷居が高いというか、お金が高いというかで、やってみたいけど、なかなか手が出せないという思いでいました。そして、いつしか、”鮎釣りとグレ釣りは手を出したら破滅だ!”と自分に言い聞かせて、無理やり目を背けてきた経緯もあります。
そんな中、今回鏡川漁協様よりお声がけをいただき、しかも悪魔(漁協専務様)の「もしよろしければ、合間合間で友釣りの体験もして頂いて結構です」との囁きも。

そんなこんなで8月4日、鏡ダム上流にある旧土佐山中学に集合し、まずは開会行事。テレビでおなじみの黒笹さんが名誉会長としてあいさつし、その後、友釣り未経験者も多いこの大会、友釣り座学講習会が、近くの公民館で開かれました。友釣りの講習会というより、「川を好きになって」というお話。この中で、黒笹さんは雑誌”BePal”の編集長だったとのこと、そういえば、この雑誌の創刊号から暫くの間、買っていたなぁと・・・
その後、川に移動し、午前いっぱい実釣講習。参加者それぞれにインストラクターが付き、手取り足取り友釣りの指導。
あ、この大会は、”甲子園”と銘打ってはいますが、中高生を対象とした親睦目的で、上に書いたように、川を好きになってもらい、川を健康なまま後世につなぐ役割を担ってもらいたいというもの。
私は、今日になってキャンセルが急遽出たので、余裕のできたインストラクター様が、手ほどきをしてくれることとなり、顔合わせをすると、以前高知新港開放釣り大会でお世話になったフィッシングハヤシの店員Oさん。これは心強い。Oさんに連れられて会場の少し上流に向かう。一番入りたかった所には先発隊がいたのでその少し上流、淵の最下流に入る。水は澄んでおり、手前は岩盤、少し沖側に岩が点々とあり、下流は大きな落ち込みとなっている。上から見ると、所々でアユ(っぽい)が岩を食んでいるのが見える。

水際に降り、アユ船をつけて、仕掛けの準備にかかる。竿は9m。Oさんは丁寧に説明しながら進めてくれる。アユに鼻管を通し、まずは手本を見せてくれる。上からはたくさん見えたアユも、水際に降りると対岸付近に移動してしまっている。「アユは縄張りをもち、そこに侵入する他者を攻撃する」という説は、それほど強い縄張り意識があるものではなく、近くに来た他者を攻撃するものらしい。特に、ここに多い、群れアユにはそのような傾向があるらしい。なので、危険を感じると、スッと居場所を変えるという。Oさんによると、「この辺りは毎日のように攻められているので、アユもかなりスレている」とのこと。特にここは淵で双方から丸見えなのでそれも激しいらしい。ただし、今回のように初心者に教えるという観点からすると、囮と野アユの動きを見るのには最適。

まずはお手本を見ながら横で教わる。囮を水面を滑らすように送り込み、潜りはじめたら糸を緩めて自由に泳がせる。時折竿を操作し、囮位置の修正を図る。良ければそうこうしているうちに囮が追われ、アユが掛かる…らしい。実際に1匹かけて手本を見せてもらいたかったが、今日は追いが悪いようで、竿を手渡して実釣指導がはじまる。

竿は軽くもなく重くもなく、こんなもんかなという感じ。ただし、9mもあるのにダルンと曲がらない強さがあり、この重さならなかなかのもの。

竿を受け取り、実際に囮を泳がせてみると、実に思うに任せない。あっちに行ってほしいけどいかない、そこにいてほしいけど動いちゃう等々、つい夢中になってしまう。やばい、すでにこの魅力に引き込まれている。しばらく静かにしていたので、割と近くで野アユが他アユを追い回し始めた。サイズは囮より2周りも小さい。囮が20センチほど、野アユは大きいので15センチ、小さいのは10センチほどか。それでも黄色の追星はしっかりあり、盛んに他を追い回している。そのあたりに囮をうまく導き、しばらくステイさせていたらふいに囮の近くで魚が翻って、竿に引きが来た。

「来た」とOさんに告げると同時にバレ。「あぁ、今のは追って体当たりしてかかったというより、近くを泳ぎよって掛かっちゃったみたいな感じ」と説明してくれ「ああいう掛かり方はバレる」とも。

その後もしばらく真剣にやてて見たものの、反応なく、途中からは囮が近づくと逃げてしまうようにもなった。ここで、下流チームと場所交換。下流部は落ち込みと白泡のある瀬。Oさん曰く「こういう場所はこっちからも見えないけど、向こうからも見えないから、居れば当たる」とのこと。期待して入れていくが、当たらず。今度は交代チームの更に上流に入る。ここも淵で魚が良く見える。何度か追いはあったものの、タイムアップ。何とか釣らせようとしてくれたOさん、ありがとうございます。マジで面白かったです。

本部に戻り、昼食を取り、昼からは選手を観戦と思っていたら、漁協の格段の計らいで、Oさんが、「行きましょう!車出してください」とのこと。参加者の来ない上流部に連れて行ってくれるらしい。車中Oさんに聞くと、鏡川漁協の役員もされている、鏡川マスターらしい。上流に走っていると、所々に多くの車が。見ると、ましてや今日は夏休みの日曜とあって、川遊びの人々。その間間でアユ釣りの人。だいぶ走った橋の上からOさんがのぞき込み、「ここでやってみましょう」というので、付いていく。入ってみると、先行者が居たが、間を開けてやや上流に入る。ここは瀬で、所々弛みもある。それほどガンガン瀬ではない。泳いでいる子供のやや下流から始め、徐々に下りながらやっていく。時折底にかかってしまったり、囮がエビになったりしながら、イイ感じの所に入ったらゴンともコンとも感じる辺りっぽいのが来る。Oさんに尋ねると、「野アユが当たってきて、掛からなかったのかも。それが続くようなら針が外れている可能性がある」とのこと。せっかくいい所に入ってはいるが、一旦回収し、見ると、尻ビレに掛けていた小針が外れている。

小針を打ち直し、イイ感じの所に入れなおしてしばらくすると、グッと持っていかれて、掛かった感じ。「来た来た」というと、Oさんは、「ゆっくりゆっくり寄せてきて」という。ので、ゆっくりと引き上げ、Oさんのネットに誘導する。1回目失敗。しかし外れていない。2回目も失敗。3回目やっとネットイン。やったやったファーストアユ。

厳密にいうと、子供のころ、江ノ島の横、腰越の港でサビキ釣していたら川に上がる前の稚鮎が釣れたことがあった。なのでファーストではないものの、川で、友釣りで釣ったのは初めて。苦労しただけに嬉しい。しかも野アユは本当に美しい。囮に比べ、体色は黒みを帯び、ひれが大きく、黄色も強い。カッコいい。

早速釣れた野アユを囮に代え、再開する。さっき釣れたところと同感じの所に入れると感度はコンと来るが掛からず、粘ったものの、タイムアップ。

やや残念ではあるが、1匹かけてキャッチできたことに満足。Oさんには何から何までお世話になりました。

会場に戻り、選手の検量をお手伝い。囮が2匹なので実際に釣れたのはー2だけど、4匹が何人か、続いてうちのクラブ員11匹。暫定トップ。続いて7匹、が最高で続き、検量終了。って優勝じゃん!スゲー!ってか、同じ時間で9匹キャッチとは!!場所か腕か?とにかくすごい。

そんなこんなで1日楽しませてもらいました。鏡川漁協の皆様には本当にお世話になり、どれだけ書いても感謝し足りません。企画運営、心遣い、本当居ありがとうございました。できれば来年、ディフェンディングチャンピオンは勿論、多くの部員を引き連れて戻ってきたいと思います。

しかし、今日は皆さん言うように追いが悪く難しかったとはいえ、アユという魚、なかなかのツンデレさんでした。

 

帰りがけ、Oさんから今日釣れたアユと、囮をいただき、「これ、野アユは塩焼きに、囮は干したら最高!」と教えてもらい、早速やってみる。面倒なので、全部開いて1夜干しに。

そして、ハマってはいけないと思いながらすでにこんなのを読み返したり。実際にやってから読むと、これまでとは違った見方もできたりして…

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