遠い昔、まだ学生だった頃、山中湖でホプキンスを使って釣ったバスが、メタルジグでのファーストフィッシュではあるが、それは置いておいて、初ジギングのお話。
船に乗って、機会があればジギングができる環境になった。
初めてジグと道具を持ち込んでやったのは、伊豆諸島の南、ジョン万次郎が流れ着いた鳥島の近く。鳥島の周りにはいくつか浅瀬があり、そこで船を流してジギングをしてみた。その頃ジギングとはなんぞやといった状態で、ロッドはGT用の8フィート、リールはペンのスピニング、ジグは200gほどの長めのもの。そんな感じだった。そしてその頃はスローピッチジャークなんて言葉も知らず、ただひたすら早く巻くのがジギングだと思っていた。
鳥島沖の瀬を当てた船が流し始めた。デッキに出て、ジグを落とすも、そこの水深は1000mほど、200mくらい落としたところで、竿をしゃくりながら、早巻きをした。何度かしゃくって、やや疲れた頃、グッと重みが乗り、魚が走り出した。慌てて合わせ、取り込みに入ろうとしたものの、魚が強くなかなか巻けない、ラインは出される一方であった。しれでもやりとりをし、何とか取り込んだのはカンパチ。ジギング初フィッシュとしては上等だった。その日はミズウオがもう1つ釣れて終了。
感想として、GTロッドをしゃくり続けるのは至難の業で、それなりの竿は必要なことがわかった。
数年経ち、いろいろ知識も増え、タックルも換えた。ある航海の途中、須崎の沖70mほどのラインで船を流したことがあった。
早速デッキでジギング開始。ジグはディープライナーのスロースキップ。卒業生オススメのジグで、ロッド&リールもジギング用だ。
ジグを底まで落とし、クイックイッと引いてはス~~~ッと落とすを何度か繰り返し、やや巻き気味に上げてきて、またス~~~ッと落としに入ったところでラインが落ちる以上にフケた。と同時に、ガツッという強い引きが来た。反射的に合わせると、グググッと強い引きが来た。やや上で食わせたので、ドラグを少し緩め、切られないようにする。ラインはPE2号リーダーは8号だけど、これがどれ位のものかも解らなかった。強い引きに何度もドラグを出されながら、それでもだいぶ弱って浮いてきた。見ると大きな鯛だった。それにしてもデカイ。網で掬ってもらって、何とかキャッチ。計ると82cm。やったやた初マダイで大ダイだ!!知ってはいたが、「鯛がジグで釣れるとは」という正直な感想。たぶん良いハエの上を流れ、良いタイミングでジグを落としたのだろう。ラッキーが重なったとは言え、いきなり良い魚を釣ってしまった