第3弾です。このページの1つめとかぶるかもしれませんが、ファーストアカメまでの道。
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年が明けた。今年は高知に来て20年目の年、自分への高知成人式の証として、アカメ
を釣るぞ!そう誓いを立てた。
Oさんから新年早々「とあるブログを見ろ」とのメールが。そこにはこの正月にアカメが入れ喰った記述が!新年早々、頭の中はアカメで染められた。
タックルもいくつか揃ってきた。ルアーも買い集めた。そして妄想のようにアカメの攻め方が頭の中を駆けめぐった。情報を整理していくと、こんなイメージになった。
* スズキより海水魚的。 スズキは完全な淡水にもいるが、アカメは汽水域まで。
* 群れで回遊もする。 NHKの時も群れで来た。1匹釣れたらまだ釣れる可能性
高い。って、群れ?希少で幻じゃないの?
* スズキより深い。 これはスズキより海水魚的ってのに関係あるかも。川の場
合、込んできた潮は淡水より重いので下層にある。NHKの
ビデオにもハッキリ淡水と海水の境が出ていた。ハロクラインというらしい。で、アカメはそのラインの下から上を見て餌を狙っているらしい。だから深い層を狙うのが有効。
* パワーはすんごい。 竿を折られた、太い仕掛けを切られた、ルアーを壊された
等の話をいくらでも聞く。
* 時折水面で餌を獲りパコーンという音がする。 なかなかキッチリ表現できない
が独特の音がある。
* 甲殻類が好きかも。 釣ったアカメがカニを吐いたとか。いつも下向きに泳いで
いる。カニとかエビを追っかけて吸い込むのに都合がよい。
カニならクランクベイトもイケルかも。ディープダイブで
カニっぽいといえば・・・マドバグでしょう!!ってこと
で、オークションで幾つか取りそろえた。
* ラパラがエサ。 PPさん曰く、11cm~14cmのマグナムラパラは餌。とに
かく実績がかなりあるらしい。
* レアがよい。 色々なサイトを見るとアロウズのレア、レアフォースが抜群の
実績のようだ。音がしないのが良いという意見も。
* 口に歯はあまりない。 つまり吸い込み系。バスやシーバス同様細かいザラザラ
の歯がある程度。
* ハンドランディングできなくはないが、最後のビチクリに注意。
口に鋭い歯がないので、バス同様ハンドランディング可能。た
だし、最後のビチクリで指折られた人が1人じゃないとか。ま
た、鰓蓋のカマにも要注意。そしてデカイのの背びれにも。こ
れに刺されて大怪我した人もいるらしい。
しかし現実jは、2008年、年明けからシーバスにお熱を上げているウチに6月になった。アカメの本格シーズン突入だ。ヤバ、こんなことじゃ、今年中にアカメを釣ることなんかできないかもと弱気になる。でも、釣り場に行くとどうしてもシーバスタックルに手が伸びる。シーバスタックルを振り慣れると、アカメタックルはいかにも重い。数投すると嫌になる。「やっぱ、こっちにしよ」と、簡単にゆるい方に流れてしまっていた。
@ ついにその日が!
そうこうしているうちに一月が経ち、高知市内の釣具店(ランカー)の開催するチヌのルアー釣り大会の日となった。大会は昼からなので朝一、下見のつもりで出かけた。場所は以前から目を付けていた川 の合流点。というか、今まで何度か入っているところ。
04:30頃、ポイントに着いた。誰もいない。ラッキー。階段を降り橋の下に入る。潮は引き。足場はもう干出している。自分が予想していたより潮が下がっている。ヤバイ。まだ少し暗く、橋の明かりのところではボラが水面を走っている。10~15cmくらいか。時折パニックのように水面がはじけるが、捕食音無し。
タックルはシーバスロッドにPE1.5号。リーダー4号。チヌ釣り大会の下見を兼ねてシーバスタックルで臨む。当然チヌもシーバスも、そしてアカメもイケればみたいなスケベ根性あり。ベイトフィッシュが水面にいてボラっぽいならと、手持ちのミノーの中であまり潜らない、アイマB太のそれっぽいカラーのヤツを取り出し、階段の足元から徐々に扇形にキャスト。足場と平行に通したり、ボラの群れに直接入れたり、橋脚際を引くも反応無し。水面中心かと考え、ポッパーをに替えるが反応無し。少し明るくなってきたので、もう少し潜るタイプ、ビクセンにチェンジ。ビクセンはかなりの自信ルアー。何投かしたが反応無し。マイティペッパー50Fにチェンジ。マイティペッパーも自信ルアー。この2つでシーバスやチヌはかなり釣っている。
が、今日は反応なく、マイティペッパーを根掛かりでロスト。チヌ狙いでマドバグ改を投入。コイツも反応無し。
05:00頃完全に明るくなった。今までシーバスに実績のあったチキチータ小にチェンジ。下流のアシぎわ、杭際にキャスト。トゥイッチして引いてきたらヒット。バチャバチャの後バレ。多分セイゴだと思い、もう数投するがそれ以降反応なし。
ふと見ると、上流の水門でキャストしている人がいるのに気づく。まあ、あそこから投げてもポイント的には重ならないので大丈夫。気分を変えるために、橋脚に向けてキャスト。”コン!”とバイトのような感じ。でも乗らない。(この”コン”という感じ、今にして思えばアカメ特有のアタリ。例えばシーバスのアタリが軟球を打っている感じとするとアカメのそれは硬球を打っている感じに近い。とにかく固い感じのアタリが独特。)再度キャストしたら流木を引っかけアウト。上手く回収できたが荒らしてしまった。しばらく橋脚は休ませなきゃ。今度は流れ込みを横切るようにキャスト。トゥイッチで引いてくると流れ込みの真ん中あたりでヒット!いきなり走ってジャンプ。ジィッとドラグが鳴ってバレ。色がスズキにしては少し赤い、赤銅色というには大げさだが、スズキのいぶし銀とは違う光り方に見えた。朝日の関係かもしれない。でも、もしかしたらアカメかもと思う。サイズは60くらい。アカメと思うと余計に悔しい。でも、アカメでなくても非常に悔しい。特に近くに人がいるので、釣れたら自慢できるのに・・・
気を取り直し、同じコースにキャスト。トゥイッチ。水面でコン+反転。乗らず。悔しい!
再度同じコースにキャスト。トゥイッチ。コン!先ほどから悔しいのが続いているので、大きめに合わせ、トドメに数歩下がりながら強引に引きずる。乗った!!キュキュッとイイ感じに引く。引きの重さをあまり感じないから小さい魚だと判る。だけど引きが強い。同サイズのスズキより、バスより遙かに強くて速い感じ。以前ハワイに行った時に釣ったピーコックの様な速さと強さだ。寄ってきたのを見るとクッキリ縞模様のアカメ。40くらいだけど、ここからビビリが入り慎重に寄せ、針掛かりを慎重に確認してから取り込み成功。写真撮ってリリース。サイズは測るほどじゃないし、なるべく早く返してあげたい。リリースすると元気に泳いでいった。
ココで、Oさんに”釣ったゼ”メールしようかと思うが、まだ早朝なので止める。手が震えてるのがわかる。群れで居ることが多いと聞いていたせいもある。そうだ!急いで投げ直そう!!また同じコースを通す。水面で乗るがバレる。ンガ~~まだ居るやん!!しつこく同コースを通す。今度は普通にタダ引きをした。ゴン!乗る。また強引に数歩下がりながら引き寄せる。さっきより重く強い。何度かドラグ出される。寄せてきたらアカメ。慎重にランディングし、ちょっとデカイのでロッドで長さを計った。(あとで計測してみると50cm。)写真撮ってリリース。元気。
今使っているチキチータは2本フックで、以前からバレが多いと思っていたし、2匹釣って少し余裕ができたので、OSPのサイトで自慢することを考え、ルドラF小魚カラーにチェンジ。フックはソルトウォーター用に替えて、アイを少しいじってある。同コースにキャスト。トゥイッチ。水面直下でヒット。一気に走る。ジィ~~~~~~~とドラグが出る。また強引に寄せる。走る、跳ねる。強い強い。何度か走られたのを凌ぎ寄せてくるとこれまでで一番良い型のアカメ。慎重にランディング、計測、撮影、リリース。ルドラなので何枚も写真を撮る。
なんか一安心。しかもOSPで一番デカイのが釣れたことで気分も良い。60cm。体色ももう縞模様は薄く、鎧のような、迫力のある色。
が、まだまだ釣れるぞ~ってことで、次のキャストも同コース。トゥイッチ。コン!乗らず、少しそのままにしておくとヒット。これこれ、この方法もあり。強引に引き寄せる。あまり強くない。40クラス。写真+リリース。
次のキャストも同コース。コン!静止、グイーン!!パターンに填った!!同じサイズ。ルドラ で3連発。
ココまで夢中でやってきたが気が付くと上流の人はいなくなっていた。何本も釣っているのは見られていたはず。アカメとまでは確認してないとは思うが・・・できればココでアカメが釣れたことは秘密にしたい。人がわんさと押し寄せてポイントつぶされたらヤバイ。そういう思いが走った。
次は流れ込み上流に向けてキャスト。しかしヒットルアーのルドラが途中根掛かり。ヤバイ!!すぐ近くだが、今の足場からは外れない。護岸をよじ登り、橋の上にまわり、根掛かり回収機で回収。ポイント荒らしちゃったかな?
ルドラでも釣ったし、次はデカイのいってみようと思い、橋の上まで上がったこの機会に、タックルを大物用にチェンジ。今思えば、よくこのときにチェンジしていたなぁと。車から取り出したのはビッグベイトロッド+アンバサダー6500に津波PE5号+リーダー50ポンド。ルアーはフローティングマグナムラパラ(Fマグ)11cm黒銀カラー。それまでアタリのあったルアーがすべて銀系であること、手持ちのFマグの他のヤツがリップを削ってあり、あまり潜らないタイプにしてあることなどにより、黒銀Fマグをスナップに掛ける。
この日は浦戸湾七河川一斉清掃で、川沿いにはギャラリーがボチボチ集まってきていた。
時刻は06:30頃になっていた。静かに階段を下り、一投目は橋脚に。水位はかなり下がっていて、すぐに底を小突く。底に当たれば浮かし、また小突くを繰り返す。橋脚上流にも。キャスト。途中で底に当たる、浮かす。何投かしながら徐々にコースを流れ込み方向に変えていく。数投目、底に当たり浮かせ、また引いたところでコン!ギュイ~~~ン!!ロッドが伸されフルドラグなのにラインがずるずる出る。PEがガイドにこすれるキュキュキュキュキュという音が聞こえる。かなりデカイはず。さっきの60とは比べものにならない。コイツをバラしたらショックで半日は立ち上がれないハズと思い、半分怖くなる。ヤツは橋脚に向かう。アレに擦られたらやばいと思いサミングで止める。ヤツは走りを阻害されたと知ると、いきなりガバガバ、ドバドバドバ~~とジャンプ!!橋の上から見ていたギャラリーから「こりゃぁ太い!」「そんな引いたら切れるがぁ!」「何じゃあの魚は?はじめて見た~!」「網はもっちゅうかぁ?」とかの声援が飛ぶ。PE5号のアドバンテージでやや強引に寄せてくる。
ロッドは強度的に十分にイケル範囲内。かなり寄ってきた。デカイ。水が低いので足場の上からはランディングできない。川に下りて取り込むことにする。針はガッチリ掛かっている。デカイので親指ランディングは無理。「最後のビチクリで指骨折したのが何人もおるぞ!」と聞いたのを思い出す。なので、拳をいれ掴む。が重くてあがらない。ロッドを股にはさみ両拳を入れて引きずり、放り上げる要領で足場にあげた。 ホ!魚は静かにしている。
ギャラリーから歓声が上がる。膝が笑う。改めて見るとデケ~!!サイズを測るのと写真を撮ってもらうために階段を上がるが、重い。何とか持ち上げ、ゴミ拾いに来た農家のおばちゃんに”ブツ持ち写真”を撮ってもらう。その後タックルを横に置き、メジャーをあてると85cm!やった!!そう呼ぶにはちょっと小さいけどミノウオクラス!!
祝福されながら階段を下り、川に入り支えてリリース・・・のはずが、なかなか泳ぎ出さない。しばらくそのまま支え、たまにエラに水を送ってやると、2分ほどで手を振り払って泳ぎだした。手も足もガクガク。すでに満足感あり。
その後、数投するが、もう集中できていない。今日は終わり。ちょうど清掃も始まり、邪魔にな らないようにココを退散。
気もそぞろというか、惚けた感じで十市に移動し、何を思ったか同じタックルでフロッグをやっ た。その時はとにかく「今日は当たってるのでバスもロクマルがイケルかも」とか思っていたが、考えは甘く、ナマズ1匹のみ。雷魚っぽいバイトは弾かれた。
少し落ち着いたのでOさんにメール。香川の釣り友Sちゃんにもメール。思いつくままだれかれかまわずメール。とにかくメール。
Sちゃんには、「まだ居るよ!至急来るべし!ポイントはピンで教えるから」と誘った。Sちゃんから「今から向かいます!」と連絡が入った途端、家から帰還命令が下った。Sちゃんには「申し訳ない。自分は帰らなくてはいけないが、ポイントは○○」と細かく連絡した。
昼前、Sちゃんが駆けつけ、同じポイントに入る。なんと、「今、ファットイカを杭打ちしてたら、60クラスをバラした」と報告が入る。まだまだ居るんだ。しかも干潮の真っ昼間に・・・
昼からは家の行事をこなし、そんなこんなをしているウチに、またまた行きたい気持ち
が高まり、子供が寝た後出撃!昼からずっと攻めていたSちゃんとは入れ違いになった。
22:30到着。タックルは朝85を釣ったやつ。ボラは朝にも増してウヨウヨ居る。階段降りるなり例の捕食音が流れ込みからする。テンション上がる。ボラはそこここで時折パニックのようになり水面が割れる。ただシーバスらしき捕食音もしない。水面下で喰ってるのか?
Fマグ、レア等を投げるが反応無し。流れ込みも、橋脚も光と陰の境目も反応無し。途中、対岸近くで例の捕食音が。でも届かない。一番飛びの良いレアでももう少しの距離。結局何度か軽く「コン」っていう感じはあったが多分ボラがラインに触れたんだと思う。最終的には反応なくなり23:30終わり。明日は仕事だし~。
2008年7月13日、時間にしたら朝のほんの2時間ほど。アカメアカメと思い始めて約半年、ついにファーストアカメをゲットした。しかも、あれよあれよという間に6本も。まさにラッシュ。言い換えればその日、童貞を捨てた。そしたらいきなりモテテモテテで6人とやっちゃった。しかも最後は松嶋菜々子だった。そんな感じ。
高知に来て20年、いつも頭の片隅にはあった。少し憧れたときもあった。でもバス釣りの方が面白かった。バスはよく釣れた、デカイのも釣れた。バス釣りの友達も増えた。ネットを始めてそれは広がった。バスを釣ればみんなに自慢できた。その環境もあった。高知20年を記念して、アカメを狙ってみることにした。ハッキリ言って、意外と簡単に釣れてしまった。もちろん今までやってきたばすの下地があったからだと思う。でも幻と言われる魚が釣れちゃった。もちろん自慢しまくった。アカメをやってる人からすれば、釣れて当然みたいなところがある。でも県外で、あまり知らない人からすればアカメは幻の魚。そして、アカメは四万十川の魚。サンペイ君の影響は凄く強いと思った。だから浦戸湾にいることさえ知らない人、釣り人も結構多い。そんな人からすれば私が釣ったことは奇跡のように思えるのだろう。
が、この日が実は地獄の入り口だったのかもしれない。
ま、この日の感想をまとめたモノをそのまま書いておく。
アカメ初心者の妄想みたいなモノ。
6匹釣って思ったこと等。
1.”コン”というバイトが多い。何度もあった。これはルアーを突っついているのか、吸い込みで上手く口に入らなかったからだと思う。そんなときは、Oさんのレポートに少し書かれているがリトリーブを止めてもう一回喰うのを待ってみる(これをやるためにも、ルアーはサスペンドかフローティングが、イイと思う)、トゥイッチで喰うタイミングを作ってやるみたいなことが必要かも。それで来なければもう一度同じコースを通すこともすごく大事。実際、コン・バイト後に止めてガツンと来たり、次のキャストを同じコースに入れて掛けたヤツがほとんど。
2.カラーについて
掛けたのがすでに明るい時間帯だったというのもあるが、今回魚を掛けたのはすべて
銀系。最後の以外はトゥイッチでほぼ水面。ベイトが水面のボラであったと考えるとマ
ッチザベイト&マッチザカラーと言える。サイズ的にもルアーとほぼ同じ。
3.タックルについて
その日の夜の釣行で思ったのは、ヘビータックルでトゥイッチすると水切り音が強く、 デカイ魚は嫌うのでは?それともしかしたらラトル音も関係するかも。ラパラが良いのはラトル音が無いからかもしれない。
4.明るさについて
その後アカメのことが載っている雑誌を読み返してみると、「けっこう薄明るい時間帯が良かったりする」という記述が目にとまる。それも複数。今回も喰ったのは偶然かもしれないが、かなり明るくなってから。(その頃アカメ釣り禁止でなかった)宮崎ではデイゲームも成立するらしい。アカメ=夜が王道でしょう、が、明るくなってからも諦める必要はないのでは?
その後知人が某川で15:00頃サイトで95cmのアカメをキャッチ。ルアーはサイレントキラー。真っ昼間のサイトフィッシング!
現地を見に行ったらそれこそ干潮時には水の無いような場所。しかも、2匹いて小さい方が喰ったらしい。つまりもう1匹はメーターオーバー。
5.その他
Sちゃんから、真っ昼間の炎天下、「今バラしました。60クラスです。ルアーはファットイカのノーシンカーです」と連絡があった。
アカメにファットイカ使うとは!しかも喰わせるとは!!しかも真っ昼間にアソコで!!!杭打ちで喰わせた。ただ者ではない・・・
アカメ釣りの先輩は「1回群れが入ったら4~5日は居るはず」と教えてくれた。
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なんかアカメのWebページらしくなってきた~