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高知に来てもう26年目になります。
高知にはアカメという幻の魚が居るというのは小学生の頃から知っていたし、三平君も何度も読み返してました。でも、そうは簡単に釣れないんでしょ?と思っていたし、夜釣りが中心だし・・・と、釣れないイメージが先行して手を出してませんでした。しかもその頃はバス釣りが面白くて面白くて。
高知に来て20年目、高知成人式を自ら祝うために、何をしたらいいか・・・「そうだアカメを釣ろう!」とふと思いついたわけです。
それからはネットで検索しまくって、色々妄想をふくらましていったわけです。また、昔やっていたルアー作りの友人が、高知に来てアカメを釣ることに情熱を燃やしていること、そして彼が、ついに釣り上げたことも大きな刺激になりました。ネット上には詳しいピンスポットまでは載っていないものの、裏戸湾でも釣れることや、タックルもあり、意外と身近で、しかも“幻”というには釣れすぎているという印象でした。貧乏妻帯子供有りという苦しい経済状況の中、オークションで使えそうな道具を買いそろえ、あちこちで竿を出し始めました。
その日は、毎夏行われている裏戸湾一斉清掃の日でした。そしてその日の夕方から地元釣具店“ランカー”のチヌ釣り大会の日でした。それのプラのつもりで、アカメ釣る気もなく、シーバスタックルで裏戸湾流入河川のとあるスポットに入ったわけです。しばらく釣れない時間が過ぎ、夜が明けきった頃に、カツンというアタリががありました。合わせて、やりとりをすると、そいつがジャンプしました。ギラッと光った魚体は遠くて確認できませんでしたが、スズキにしては銅色がかった輝きでした。「朝日の関係かな?」と思っていると、そいつはバレてしまいました。次の1投、またカツンと来ました。それもバレてしまいました。
次の1投、またカツンと来ました。で、今度こそばらさないぞと、強めに合わせ、2~3歩、後ずさりをしました。やりとりをして手元に寄せると、「うわ!アカメだぁ!」と気づき、それからは慎重に寄せ、取り込みました。
これが初アカメです。サイズは40cmくらい。大きくないけど、感動モノで、手が震えていました。写真を撮って、リリース。ルアーはハルシオンのチキチータ。
しばらくボーッとしていたのですが、ネットでかき集めた知識の中に、「アカメは群れで居る」というのが頭をよぎり、そういえば最初にばらした奴はアカメかもと思い、ならば、とキャストしました。
そしたらまたヒット。キャッチ、サイズは45くらい。次もヒット、しかしバレた。ココで少し冷静になり、「フックが3つついたのだったらバレにくいだろう、しかも、OSPで釣ればイイじゃん」と思い、ルアーをルドラにチェンジ。次の1投でもヒットし、キャッチ。しかもサイズアップ。50くらい。その次もキャッチ、その次もキャッチ。最後のは60くらい。シーバスタックルではかなりキツかった。ルドラで怒濤の3連発。次、際どく攻めに行くと根掛かり。根掛かりを回収に少し移動し、そこで何を思ったか、タックルをチェンジすることに。バスのビッグベイト用ロッドにアンバサダー6000、ラインはPEの5号。ごつい仕掛けにして、ルアーもラパラFマグに変更。フックを太めの奴に代えた奴。
先ほどの足場に戻り、キャスト。ラパラが底にあたるとリトリーブを止め少し浮かせ、また巻くを何度か繰り返したところ、ガツンと来ていきなり凄い勢いで走り出した。アンバサダーのドラグが簡単にズルズル出て行く。魚が橋脚に向かっているのがわかったので、スプールを押さえて止めに入った。親指からズルズルラインが滑り出ていくが、そのうち止まった。そしたらいきなり大ジャンプ。「デカッ」それからのやりとりはあまり覚えていない。ただ、足元はド干潮で干潟状になっている。でかい魚を取り込むには水際まで行かなくては・・・と考えていたら、ギャラリーが集まっていて、「でかいぞ!」とか「網あるか?!」とか言ってる。ランディングする道具はなく、ハンドランディングを決意。ヌタヌタの足場を何とか進み、水際へ。魚を寄せて、近くで見ると一層デカイ。片手での親指ではホールドできそうにない。グーで掴みに行くことに。グーを口の中に入れ、引き上げに掛かるが、片手では力不足。ロッドを脇に挟み、両手で魚をホールドし岸まで引き上げた。魚は幸いばたつきもせず静かにしている。ギャラリーはすぐそこまで来ている。「こんな太いのがココにいるかぁ?!」とか、「デカイのぉ」とか言ってくれてる。写真を撮り、ブツ持ち写真を頼んで撮ってもらってリリースした。
意外と簡単に初アカメが釣れた。本当にあっけなくといった感じ。しかもその日に6本、最後の奴は85cm。白黒ではなくもう鎧色というか飴色っぽいおとなアカメの色。背中が盛り上がり、堂々とした風格を持つ魚だった。
今考えると凄い偶然というか奇跡。アカメ地獄の入り口だった気がする。
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