アカメ釣り随筆

「高知のアカメ釣り」というタイトルなのに、バス釣りやチヌ釣りネタばかりでアカメのネタがほとんど無い。このページを始めてからアカメを釣っていないのが原因だが、心苦しい。
アカメ釣りについて、いろいろ書きためていることを加筆修正して、少しずつここに出していこうと思います。
まず第1弾。始まり始まり~~
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色々あって、アカメが釣りたくなった。
高知に居るのだし「いつかは」と、ずっと思っていた。
でも、なかなか釣れる魚じゃないとも思っていた。夜釣りだし、気が狂ったようにしないとだめなんじゃないかと決め込んでいて、手を出さないでいた。

高知に移り住んでちょうど20年になった。

高知成人式を自分で祝うには何が一番か・・・釣り・・・バスのロクマル、コイツはここ数年
追い続けていてなかなか巡り会ってない。

アカメ、そうだ、アカメを釣ろう。
そう思ったら居ても立ってもいられなくなった。釣りたくて釣りたくてしかたがなくな
った。ネットで情報をかき集めた。家にある釣り雑誌のを片っ端から開き直した。知り合いで釣ったことのあるヤツがいたので、訪ねて様子を聞いた。オークションでわかりもしないのにそれっぽいタックルを買い漁った。

大学は東京水産大学に通った。船乗りコースに進み、大学卒業後の専攻科で、オーストラリアに船で行った。その時、アカメの近種であるバラマンディー釣りに少しだけ触れた。
フリーマントルに入港して早速地元の釣り新聞を買った。バラマンディが釣れだしたと書いてあっ た。翌日の自由行動の時、ヨネちゃんと2人でボートを借りて釣りに出かけた。こちらには小型船舶の免許制度がないのでフリーパス。一応4級(当時)は持ってるけど・・・
専攻科同級生の中で自分の他にルアー釣りをしていたのはヨネちゃんだけだった。だから、一緒に釣りに行こうということになった。でも現地で勧められたのは餌釣りだった。郷に入れば郷に従えで、エサとしてエビを購入し、ポイントも教えてもらって出かけた。手釣りだ。
1投目、いきなりコツコツとアタリが来た。軽くアワせて巻いてくると、軽い手応えがあった。上がって きたのはイシモチ。25cmくらい。日本のイシモチと見かけは一緒。調子イイじゃんと思いながら続け てやったが、それ以降何の音沙汰もなかった。借りたボートは14フィートのアルミ製。5mのワニ咬ま れたらひとたまりもないなぁと思ったら怖くなった。2時間ほどでエサが無くなったので終了し、ケアン ズの街をまわった。町中の公園にペリカンが群れが居たり、自然が近いことを実感した。結局バラマンディーは姿も何も見ずだった。
アカメ・・・・の前にスズキ釣り。

バス釣りに飽きたわけではなかった。でもOさんの影響が一番強かったと思うが、アカメが釣りたくなった。それに付随して海のルアー釣りも本気でやりたくなった。2007年から2008年の冬、バスが しばらくあまり良くない時期でもあるので、近くの海から手を出し始めた。仕事帰りにちょくちょく竿を 出した。やり始めて数日、いつもの場所に入ると沖でボイルしている。ここからは届かない。対岸の防 波堤に行けばすぐ足元だ。ルアー一つぶら下げて、その場所に行った。足元にいるかもしれないの で、慎重に近づき、水面に顔を出さないようにチョイッと投げた。5mほどか。す~~っと引いてきて、 もう足元って時にソイツは下からいきなり浮き上がってきてルアーを吸い込んだ。9cmのミノー(マリア・ザ・ファースト)を軽く 飲み込んだその口はかなりデカかった。と同時に反転した。ジイッ!とドラグが出た。ラインはPE1.5 号にリーダー4号を組んである。たぶん大丈夫。1発ジャンプしたが、なんだか体が重そう。引きもそ
れほど強くなく、わりと楽にランディングできた。シーバスの81cm。ただ、片手で持つのが辛いくらい 重かった。タイリクでもなくヒラでもない、本スズキというかマルスズキというか。家に持ち帰り自慢し た。

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娘から少しは尊敬された。だって今までバスは持って帰ったことないし。料理して食べた。むちゃく ちゃ美味かった。こんな美味しいスズキを食べたのは初めてだった、ってかスズキがこんなに美味い とは思っていなかった。調子こいて次の日からその場所に通った。というのも、取り込みの際、同じサ イズが数匹付いてきていたから。でもその場所はそれきりだった。

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その後、帰り道で有望そうなところを少しずつ探していった。とある川の合流点、いきなりドラグが なった。かなり強い。シーバスより早い。なんだコイツは?寄せてみると、コチ。マゴチの60クラス。ルアーはバスデイ・レンジミノー・こ れも持ち帰り、鍋にして食べた。美味しい。海釣りはこれが嬉しい。

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春になり、海もやりながらバスもやる日が続いた。休みの朝一、海に向かうかバスに向かうか悩む日が続いた。とある雨の朝、家からほど近い漁港に行った。今まで気づかなかったが、堤防を越える とこぢんまりした港があった。防波堤の先にテトラが打ってあり、そこに川が流れ込んでいる。見るか らに美味しそうなポイントだ。ルアー作りのページで知り合った高知の人からもらったペンシルを投げ る。垂直立ちのこのペンシルはロッドアクションに良く反応してくれ、立て攻めも横攻めもできるなかな か使えるヤツだ。テトラの脇を通り過ぎようとした瞬間バッコ~~ンと水面が割れでかいシーバスが 半身以上水面に躍り出た。しかしルアーは引き込まれない。しばらくそこに放置し、またアクションを 付けるが、それ以降反応はなかった。「デカイよデカイよぉ」と独り言を言っていた。80は確実、見た 感じメーターありそう。その後ミノーやバイブを引くも反応なし。しかたなく引き上げた。でも、ココはマ
イポイントとして有望だな。家から近いし。
次の週末、またイイ感じに曇り気味。前夜には少し雨も降った。先週のポイントに入る。まずはテト ラの際を遠目から探る。先週デカイのが出たのとは反対面だ。数投目、ボゴッと水面が割れた。ルアーはトリックダーター。なぜだかコレを付けていた。合わせて少しやったらいきなりバレた。70くらいかな。気を取り直し、テトラに上がり、前へ前へ打っていく。テトラの曲がり角でテトラの沖側を引くコースに投げた。ルアーはマイティーペッパーの90F。少し潜ったところでゴン!!かなりデカイ感じの当たり。と同時にドラグが鳴る。ジジ~~~~~~少し走って止まった。と同時にラインがテトラに擦れる嫌~~~な感じが伝わってきた。ラインはPE1.5号。使い始めたばかりで、どこまでイケルのかわからない。雑誌等によればPE1.5号はシーバスでは超大物用のようだ。ただ擦れに弱いPEなので、慎重に、だましだまし寄せてみる。たまに走る。少し寄せる。それを繰り返す。たぶん先日の魚だと思う。だとしたらかなりデカイはず。バラしたら相当のショックがある。慎重にというかビビリが入る。何度か走られ、寄せるを繰り返したらプンとラインがテトラを外れる感じが伝わってきた。ラッキーと思い、寄せにかかる。魚もだいぶ疲れてきた感じ。でもたまに走る。二度とテトラに入られないように止める。ギラッと魚が光る。デカイ!!が、もう力はない。寄せてくる。太い!タイリクだ。針はガッチリ掛かっている。テトラの上だがネットもギャフもない。ハンドランディングしかない。バスのデカイの同様、親指一本では弾かれるのでグーで掴みにかかる。4本指を口の中に入れキャッチ。体の半分くらいは持ち上がるが片手では限界。ロッドを足に挟み両手でランディング。重い!!何とか引き上げ、テト ラをゆっくりわたり、防波堤に戻る。その頃にはもう魚は動かなくなっていた。写真を撮り長さを測る。93cm。シーバスの自己記録更新だ。まぁ、タイリクなので、タイリクの記録はコイツ、マルは以前に釣った89ってことにしておこう。リリース不能なので持ち帰る。

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家で重さを量ろうと思い、体重計に乗せるが上手く測れない。しかたがないので、先ず自分が体重計に乗り、次に魚を持って乗る。その時の差が魚の重さってことで、計測すると6.3Kgだった。
しばらくして体がなんだか熱っぽくなってきた。今日は十市の池の清掃に行くって連絡してあるのに・・・体温計で測ると38度を超えている。大物の祟りか!清掃は欠席を伝える。
その日は1日寝ていた。夕方何とか体が楽になった。魚を捌いて食べたが、あまり美味しくなかった。前のヤツが美味しすぎたのか、タイリクだから美味しくないのか、湾内だから美味しくないのか、季節的なモノなのか、居付きだから美味しくないのか何が原因かはわからないが、とにかく前のに比べて味は落ちた。
その後、頭の中はスズキに熱を上げ、アカメは少し下火になっていた。家の近くの川の河口に何度が出かけその度にシーバスやキビレが釣れた。潮のタイミングを間違えなければそこは確実に反応してくれた。ある朝、そこに入った。1投目。とりあえず岸際から狙っていく。上手く岸壁ギリギリ に投げることができた。ルアーはTDペンシル。しばらくステイさせ、アクションを加える前に水面が割れた。ボゴッという音と共にルアーが消えた。反射的に合わせた。乗った!いきなり走り出した。 ドラグがキュキュキュキュと鳴った。デカイ!!!水面に背びれが見えた。ガチッと立った背びれに斑点が見えた。タイリクのデカイのかな?そう思いながら引きに耐えていた。ただタックルにミスがあった。昨晩、同じところでキビレを釣っていたので、バス用のスモールプラグを投げる、柔らかいベイトロッド(今で言うベイトフィネス)で投げていた。ロッドは根元から曲がり、全く役に立っていない。ライン
は12ポンドのナイロン。まぁ大丈夫だろう。また走り出した。ロッドを直線にされる。ドラグが出る。フッと軽くなった。残念、バレた。掛かりが浅かったか。もう少し張りのあるタックルだったら獲れていたかも。小さく見ても80はあったはず。
シーバス釣りといっても、川に行くことが多い。サーフは大きすぎて絞り辛いというのが正直なところだ。それに高知だと川のポイントに事欠かない。小さな川だと上手くいけば対岸まで探れる。橋脚やかけ上がりなどポイントも解りやすい。そんなわけで川によく行ったし、実績も上がった。で、よく言われていることだが、海の魚には上げ潮がよいらしい。沖から岸近くに押し寄せてくるからだと本にはよく書かれている。が、自分の実績で言うと圧倒的に下げ潮がよい。これは川でバス釣ってるときもそうだった。並木さんも下げの潮が効いてくるときが良いタイミングだと言っていた。普段あまり流れのない川で、下げ潮は流れを作ってくれる。逆に上げ潮は流れを止めてしまう。だから川では下げにかかると魚の活性が上がるような気がする。もう一つ、下げが嫌われるのは水位が下がり、魚が居なくなっちゃうと思われているからかもしれない。が、意外と下げの底が良かったりする。下げ切ってもまだ水がある所はそれなりに水深もあり、または流心であることが多い。普段は届かないところまでルアーが届くというのもあるかもしれない。とにかく下げ底はチャンスであると思っている。
お帰りフィッシングの場合、竿を振れるのは長くて30分。ほんのピンしかない。その時間をいかに 有効に使うか。つまりポイントをいかに絞るかが重要だ。で、先ほどの下げ、または下げ底チャンス 理論を、帰宅時間にリンクさせるとけっこう楽しい思いができる。下げチャンスというのは川がらみの ことで、海では上げが良いことが多いと思う。だから、その日の帰り時間が下げであれば川のポイン トに、下げ底近ければ川の深いところに、上げであれば海のポイントに入る。そして水深にマッチした ルアーで攻めると、けっこう釣れるモノだ。
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ってまだアカメ釣りになってませんが、第1回目はここまで。無駄な長文失礼しました。

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