アカメ随筆その2

第2弾。やっとアカメ系の話。
*****************************************  アカメ釣り大会
2007年夏、第1回浦戸湾アカメ釣り大会が開かれた。知り合いが事務局をやっているので、応援 と、もし参加者が少なくて寂しいと困ると思って名前だけ書きに行った。アカメなんて、その頃は釣れ るはずないと思っていた。本部に行ってみると、参加者はなんと60人を超えていた。そこでアカメ界 のカリスマ、長野さんとも話をさせてもらった。本部に陣取ってコーヒーを飲んでいたら、参加者とア カメ談義になっていた。でもついていけない。ホントの素人だった。
アカメは深夜に釣るモノ。タックルもヘビー。子守のある自分には無理無理。そうカタをくくっていた。 ま、せっかく参加者名簿に名前も書いたのだし、今日明日の大会でちょこっと夜遊びをしてみよう。た ぶん釣れないけど。そう思った。夕食を終え、かる~く浦戸湾に出てみた。場所は以前に一度アカメ らしき追いのあった場所。その時は根魚狙いでソフトルアーを引いてたらスズキじゃない、でもそんな 形の魚がフォーリングしていくワームを追っかけて行った。底についてアクション付けてもアタリはな かった。「シーバスじゃないとすればアカメかなぁ」何となくそう思った。その後何投かしてみたが反応 はなかった。その場所に、今考えられるもっともヘビーなタックルで臨んだ。あのときのそのポイント にもしつこくルアーを通したが反応はなかった。
22:00終了。というか、大会のチャリティーオークションが開かれるので本部に向かった。大会は 「アカメと高知の自然を豊かにする会」が主催しているが、弱小団体で資金不足。そのため、豊かに する会を豊かにするオークションだった。
オークションとはいえ、投げ売りのようだった。ルアー1個10円、PEラインが300円、有名メーカー のロッドが3000円、もっとお金を持ってくれば良かった~。しかしちゃっかりルアー数個とラインと チェアーをゲット、締めて2000円にもならない。イイ買い物をした。来年もこの大会があったらオーク ションだけ来てもイイかも。翌日も出撃したが、当然釣れるわけなく、大会の閉会式に行った。2晩で 2本のアカメが釣られた。60人が2晩で2本、これをどう取るのかは難しい。でも、全くの幻、釣れな い魚じゃないというのはわかった。知り合いも姿を見せた。釣具店勤務の彼は何本かアカメを釣っ て、雑誌にも載った。アカメ釣りについてしばらく教えを請うた。特にタックル面で。ラインはPE3号、 サーフなら2号でもOK。ただし障害物の多いところなら4号の方が良いかも。リーダーは80ポンド。
ゲ!何その太さ!いやいや、100ポンドの人もいるし、本当にデカイの狙ってる人は130ポンドです よ~。リールはベイトでもスピニングでも。ベイトならカルカッタの400クラス。ロッドは青物用とかシイ ラ用。まぁ、そんな感じだった。ちなみに彼のロッドはアカメ専用。5万はするそうだ。とても手が出な い。そんな話をしていたら23:00を回った。明日は仕事だ。早く帰って寝よ~っと。

アカメ大会の前、8月初旬、出張で焼津に行った。焼津にはルアー作り友達のOさん
がいる。出張とセットの夜の飲み会を抜け出して一緒に竿を出すことにした。ってか、焼
津のポイントを案内してもらった。数カ所でルアーを投げた。港のライトの明かりの中、
ボラが水面をパチャパチャやってる。ルアーを通すと追いはあるが乗らない。何だろう、
エバかな?それにしても釣れないなぁ。
Oさん曰く、まだ潮のタイミングじゃないので、今は時間稼ぎ・・・なのだそうだ。
22:00過ぎ、ようやく本命ポイントに。イイ感じで潮が流れている。ここではルアー ではなく餌釣り。アオイソメをスプリットショットリグで扱う”イソミング”だ。ロッド はメバル用。初めて握ったがペナペナ。ラインもナイロンの1号とか。ドラグは超弛め。堤防の角の一等地に自分が入らせてもらう。潮は足元から沖へ流れている。チョイ投げ で探ってくる。着底を感じ少し引いてくるといきなりコツン、ギィ~~~~何か掛かった ようだ。寄せようとドラグしめるとOさんが「ダメダメ、もっと走らせて!」とアドバ イスをくれる。とにかくラインが細いのでゆっくり寄せてくる。ライトの下に魚が見えた。 30cmくらいの黒鯛だ。そろそろタモ網ですくおうかと思った瞬間フッと軽くなった。 原因はわからないがバレちゃった。ハリスが切れたわけでもない。気を取り直して再投入。またコン!と来た。ギ~~~~!と走り出す。ちょっと引きが 違う感じ。慎重にやりとりし、明かりに浮かんだのはセイゴ。40あるなし。Oさんが
タモで掬ってくれ、写真をパチリ。また投入。またアタリ。今度は黒鯛。で、キャッチ。
また投入。またアタリ。シロギスだぁ。次々にアタリがある。カサゴ、ゴンズイ、ヒイラギ。これで5目達成。そういえばO さんにはアタリが遠い。やはり場所が良いんだと思い、そしてこれだけ釣らせもらえば満 足ということで場所を代わる。そしたらいきなりOさんにも連発。
すみません、楽しい釣りをさせてもらいました。感謝します。日付も替わり、潮も止ま りだし、同時に喰いも落ちてきたので終了とした。出張のほうは無事終わった。

Oさんとのこと
Oさんとはもう10年近いお付き合いになると思う。とあるルアー作りのサイトで知り合い、メールを 交わすようになった。魚の知識に関しては凄い人だと思う。同時にルアー作りにおいても凄いと思う。 ただ、私はバス中心、Oさんはバスはやらず海中心。そんなOさんからある日(2006年)突然メールが来た。まぁ、メールはいつでも突然だけど。
「高知に来ています。時間ありますか?例のブツをお渡ししたいのですが」例のブツとは、以前にお 願いしてあったセミルアーだ。蝉のルアー作りたいけど見本になる蝉があまりいない。活きてるヤツを 殺したくないし・・・そんなメールをもらっていた3年前、偶然に今死んだばっかりって感じのクマゼミを 拾った。蟻もたかっていない、完全なモノだった。Oさんにその由を告げ、送った。数ヶ月後、「本体は できたけど、羽が決まらないんです~」とメールがあった・・・気がついたら3年経っていた。私は忘れ ちゃったのかなぁと思いながら過ごしていたら、突然先ほどのメールが来た。日曜の昼過ぎだった。
妻に「静岡の友達が高知に来てて、今連絡してきた。ちょっと行ってくる」と言い残し、約束の場所に 行った。食堂の奥にそれらしき人がいた。でも、彼のHPで見た感じとはだいぶ違っていた。写真より 太かった。失礼 !!「Oさんですか?」おそるおそる声を掛けた。ニコッと笑って答えてくれた。アカメ 狙いできている。昨日一晩やったけど釣れなかった。昼のうちにポイントを見て回ろうと思っている。 そんな話をした。私はアカメは全く知らないレベルだったので、シーバスポイントを何カ所か案内し た。1箇所目で小魚が追われてバシャバシャやっていた。とにかくルアーを投げてみた。何投目かにOさんにエバが来た。

061104evaHP

Easy Anglerより拝借しました

コイツだったのかぁ。その後数カ所を回ったけどそれこそ下見程度。アカメも シーバスも釣れる感じはない。「バスはやらないんでしょ?じゃぁ、テラピアは?」ってことで一時テラ ピア釣りに。まぁ、飽きない程度に釣れ、Oさんも楽しんでくれたようだった。テラピア後に別れた。

061104terapiaHP

Easy Anglerより拝借しました

アカメかぁ。高知にいるんだし、やってみたら面白いのかも。その時はそれくらいに思
った。Oさんと話をし、アカメ釣り大会へ何となく参加したこと、だんだん外堀は埋まってきた。
2007年11月、Oさんがまたまた来高。当然アカメ狙い。その頃にはアカメ情報も少しは集め始め ていたし、他にも情報を聞き、良さげポイントをプリントアウトして、コーヒーとメロンパンを持って約束 の橋のたもとに行った。21:00頃だった。潮は下げ。橋の上から見るとイイ型のシーバスがかなりの 数泳いでいる。時たま水面を割って小さな魚を追っている。ゲ!高知に長くいるけど、こんなの初め て見た。時折メーターオーバークラスも見える。「やってみますか?」とOさんに言われ、バスタックル しかないので、小さなルアーも飛ばせるベイトタックルで挑戦。シーバスの見えた橋脚に何とか届く。数投目、ペンシルの後方1mのところをフラフラ付いてくるシーバスが見えた。結局足元まで付いてきて目が合ってターン。その後橋脚では反応がなく、目を手前にやると時折水面が割れる。喰わ れてる方も喰ってる方も小さい感じ。小さいポッパーに代えて先ほど水面が割れた辺りに投げてみ
る。バシャ!ポッパーが引き込まれた。かる~く合わせると、小さな魚の引きが来た。釣れたのはセ イゴ。ヒラスズキのセイゴなのでヒラセイゴ。次に投げても釣れた。しばらく入れ食いになる。Oさんも横に来てポッパーや超小さいジグで入れ食い。しばらくやったが飽きて終わり。「どうします?」と聞か れ、「私は帰ります」と言うと、「じゃぁ、僕は本命狙いにいきます」ということで別れた。すみません、貴重な本命狙いの時間を割かせてしまいました。この日は金曜日。休みの前の日、子供が寝た後なら 出撃できるなぁと思った。よく考えればそうだよな。今までは言い訳を探してた感じがした。また外堀が少し埋まった。
翌朝いつものように05:30に起きて、ネットで遊んでいたらいきなりメールが。何だよ、この早朝に ~!と思いながらメールを開くとOさんから。「釣りましたよ~」という内容と添付ファイルが。写真を見ると、アカメが・・・「ゲゲ!マジで釣っちゃったんですかぁ?!」と返した。

 

0710601jisakudeakameHP

Easy Anglerより拝借しました

Oさんのニヤける顔が浮かぶ。でも目標を達成したことには素直に祝福を送りたいし、尊敬もしたい。や~~~~凄いよなぁ。
外堀が完全に埋まったというか、逆に山が出来た感じ。そしてアカメが幻ではなく現実的なターゲッ トになった感じ。情報集めにも熱がこもった。Oさんに釣れたんだから自分にも釣れるんだと思ったわけじゃない。Oさんがいかに研究し、執念を燃やし挑戦しているかは解っているつもりだ。ただ、よく 知った人が釣り上げたという事実が現実感を増幅させてくれた。

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ちょいアカメっぽい展開となってきました。

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